こんにちは、kusaoです。
ネットやテレビなどで、重曹を使った消臭方法の特集を見たことありませんか?
お掃除グッズとしても役立つ重曹は、100均でも買える身近な存在。 重曹一つで、お部屋も足もキレイにできるなら、こんなにコスパの良いことはありません。
・なぜ重曹が足の臭いに効果があるといわれるのか?
・どうやって重曹で足の臭いを改善するのか?
今回はこうした疑問について私の人体実験(?)の結果も踏まえた意見をまとめてみました。 まずは、重曹が足の臭いに効く理由について見ていきましょう。
重曹が足の臭いに効果的な理由とは
重曹が足の臭いに効く理由は、中学校の化学で習う「中和」を使って説明できます。
ということで、弱アルカリ性である重曹と、弱酸性である「イソ吉草酸」「酢酸」などが中和することで打ち消し合い、臭いが消えるというわけ。
イソ吉草酸と酢酸について
どちらも足の臭いの主な原因です。 足に繁殖した雑菌が、エサとなる角質や皮脂を分解するときに放出します。
イソ吉草「酸」、酢「酸」とあるように、どちらも酸性です。
イソ吉草酸
そんなイソ吉草酸は、酸性の状態だとニオイ成分が揮発しやすい(=空気中に飛び回りやすい)という性質があります。
ところがイソ吉草酸が重曹と反応して中和されると揮発しにくくなるため、ニオイがしなくなるんです。
酢酸
酢酸は、食酢の原料です。
食酢はおよそ酢酸が4~5%含まれているので、ざっくり「お酢の20倍以上濃いニオイ」がすると思ってもらうとイメージしやすいでしょうか。
そんな酢酸が重曹と中和すると「酢酸ナトリウム」になり、ニオイがしなくなります。
厳密にいうと、酢酸ナトリウムの一部がまた酢酸に戻るので、完全にニオイが無くなるわけではありません
重曹で足の臭いは実際に減るのか?
重曹を使った足の臭い対策はネットやメディアなどでよく取り上げられているので、実際にその方法を試してみました。
重曹で足の臭いを減らす
イソ吉草酸や酢酸を中和させる方法として、よく取り上げられるのが「重曹足湯」。
足をキレイに洗った後に、重曹足湯をすることで、わずかに残った臭い成分を落とします。
足の洗い方についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください
→足を洗うなら固形石鹸を選ぼう!正しい洗い方でニオイケアしませんか
重曹を使って足湯
足をキレイに洗った後に、重曹の足湯に浸かります。 やり方は、こんな感じ。
①洗面器にお湯を入れ、大さじ一杯程度の重曹を加える
②足を10分程度つけておく
③重曹が残らないよう、足をしっかり洗い流す
で、肝心の効果なんですが・・・
重曹で靴下のニオイを消す
靴下のニオイ取りに重曹を使うにはどうしたらいいのか?
ズバリ、「靴下のつけ置き洗い」です。 やり方はこんな感じです。
①洗面器にぬるま湯を入れる
②大さじ1杯の重曹を入れて混ぜ、靴下を付ける
③2~3時間後に手洗い又は洗濯機で洗う
しっかり汚れを取りたいなら一晩つけてからでもオッケーです。
これは靴下にこびりついたイソ吉草酸などのニオイをとる効果もありますが、もう一つメリットが。
それは、靴下にこびりついた皮脂も取れやすくなるということ。 靴下、カピカピになってませんか? 実は、あれこそが洗濯で取り切れなかった皮脂の固まりなんです。
皮脂は雑菌のエサになるので、ちゃんと洗い落とさないと、いくら洗濯機で洗っても次に靴下を履いた瞬間から雑菌が発生してしまいます。
皮脂は弱酸性なので、重曹と中和してはがれやすくなりますよ。 私が試してみたところ・・・
重曹で靴の臭いを消す
重曹は靴の臭いにも効果的です。 ニオイの他に、重曹の吸湿効果も利用できます。
手っ取り早いのは「直接靴に重曹をふりかける」
これが一番手っ取り早いです。 靴の中に重曹をしきつめて一晩おいてみてください。
ニオイの他に、湿気もとってくれます。 靴を履くときはしっかり重曹を取り除いてから履けばオッケーです。
めんどくさいですけど、履く前にちゃんと重曹をとっておかないと、靴下の中に入り込んで皮膚がヌルヌルしてきます。
このヌルヌルする理由は、皮膚のタンパク質と反応しているから。
もう少し手軽な方法だと・・・
後処理が楽な方法だと布(古い靴下やタイツも使えます。
小さい靴ならティーパックもアリ)に重曹を入れ、こぼれないようにしっかりくくってから靴の中に入れておきます。
外出先でも使える方法?
もっと手軽に、外出先でも使える方法なら「手作り重曹スプレー」を紹介しているブログもありましたが、正直効果を感じられませんでした。
ちなみに、作り方は水150mlに小さじ1杯の重曹を入れるだけ!なので、とても簡単です。
これを霧吹きに入れて靴全体にシュッとかけておきます。 ただし、大量にスプレーすると靴が濡れた状態になるので、逆に雑菌が繁殖しやすくなりますし、それなら市販の消臭スプレーでいいんじゃないの?と思いました。
重曹では根本的な対策にならない!その理由は
さて、ここまで重曹を使ったニオイ対策の方法を見てきましたが、そもそも重曹では根本的なニオイ対策にはなっていません。
あくまで「中和」だけ
重曹は、確かにイソ吉草酸と反応して中和することで、足のニオイが和らぎます。(ついでに吸水効果でニオイ成分を吸った水や汗も吸収してくれます)
ですが、イソ吉草酸の発生や繁殖をおさえたり、やっつけたりする効果はありません。
ということは、例えば靴に重曹スプレーを使えば、その瞬間はイソ吉草酸が中和されてニオイが収まるけど、雑菌たちはまだ生きています。
もしこのまま翌日に同じ靴を履いてしまえば、(おそらく履いた瞬間から)また臭くなってしまいます。
アンモニア臭にはきかない
足の臭いにはイソ吉草酸などの酸性のニオイ以外にも、アルカリ性のアンモニア臭も含まれます。 疲労臭ともいわれる、ツーンとしたあのニオイですね。
アンモニアは重曹と同じアルカリ性です。 アルカリ同士は仲間ですから中和されない、つまり重曹ではアンモニア臭を消すことができません。
ということは、先ほど重曹には足のニオイを軽減する効果はあると書きましたが、人によっては全くニオイ対策にならないこともあるのです。
アンモニア臭を消すには、酸性の物質を使いましょう。 身近なところでは「クエン酸」や「ミョウバン」などですね。
これらの消臭効果については、別記事にまとめています。
→クエン酸で足の臭いが消える!?実際にはそこまで効果がなかったよ!
→足の臭いにミョウバンは効果あり!?重曹と組み合わせるとさらに…
まとめ
というわけで、この記事の内容をまとめます。
・重曹はイソ吉草酸などの酸性のニオイを抑える効果がある
・重曹は足の臭いを根本的になくすことはできない
・重曹は、同じアルカリ性であるアンモニア臭には効果がない
ただ、重曹は安く簡単に手に入るものですし、ニオイ対策以外にも掃除など家庭で使う場面の多いアイテムです。
全く消臭効果がないわけでもないですから、サブの消臭対策に使うのであれば効果はあるのかな、と。
そんなんじゃあ困る! もっとガツンと足の臭いが消えるような消臭グッズってないの!? という方には、管理人おススメの消臭グッズをレビューした記事がありますので、参考にしてみてください。
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